カヌー、大城(成年女子)がK1・200メートル3位 山城(少年男子)はC1・200メートル5位 とちぎ国体


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 【栃木国体取材班】第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」競技最終日は10日、栃木県内各地で行われ、沖縄代表はカヌースプリントの成年女子カヤックシングル(200メートル)では大城美華(県協会)が45秒077で3位に入賞した。同少年男子のカナディアンシングル(同)の山城翔(沖縄水産高)は5位だった。


昨年引退 県代表で復帰 大城

カヌースプリント 成年女子カヤックシングル200メートル決勝 懸命にパドルをこぐ大城美華=10日、栃木市の谷中湖特設カヌー競技場(小川昌宏撮影)

 五輪出場を目指した実力を存分に発揮した。カヌースプリントの成年女子カヤックシングル(200メートル)決勝で、大城美華(県協会)が混戦の中で3着入賞を果たした。神奈川県出身で石垣市在住の26歳。昨年、現役を引退したが関係者から声が掛かり「沖縄に貢献できるなら」と約1年ぶりに練習を再開して、今大会に挑んだ。好成績に「本当にびっくりした」と喜んだ。

 7歳から競技を始め、高校時代は全国総体で優勝を経験するなど第一線で活躍した。大学卒業後は群馬県を拠点に活動し、五輪出場を目指した。しかし念願はかなわず、昨年5月に現役を退いた。沖縄水産高カヌー部だった夫との結婚を機に沖縄に移住した。

 その縁で今回、関係者から国体出場の提案を受けた。石垣市の協力も得てビーチでカヌーの練習を始めたのは7月から。全く自信はなかったが、初日の500メートルのレースで好感触をつかんだ。「ベストを尽くせたらいい」とこぎきり、実業団でも取れなかった3位で表彰台に上がった。

 タイムは「ピークと比べても悪くない」という。「3位で悔しさもあった。またチャレンジできるならやってみたい」と充実感でいっぱいだった。

(謝花史哲)


スタート出遅れ「悔しい」 山城

少年男子カナディアンシングル200メートル決勝 懸命にフィニッシュに向かう山城翔(左)

 予選1位で臨んだ、カヌースプリント少年男子カナディアンシングル200メートルの決勝。山城翔(沖縄水産高)は5位入賞を果たすも「悔しい。予選のこぎができたら良かったが、うまくいかなかった」と唇をかんだ。

 8日の500メートルでは自己ベストを出して2位に入った。200メートルは「スタートダッシュをずっとやるイメージ」とこぎ方を変えて挑んだが、スタートで出遅れた。周りの選手が視野に入り「焦って安定したこぎができなかった」。懸命にパドルをこいだが上位には届かなかった。

 高校では今大会が最後。優勝という最高の形では終われなかったが「大学でも続ける」と今後を見据えた。

(小川昌宏)