OCN株の70%をTOKAIに譲渡 JCCと共同経営に 他地域のノウハウ導入し沖縄に還元へ


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(左から)風間正二郎氏、近藤雄二氏

 沖縄ケーブルネットワーク(OCN、那覇市)の全株式を保有するジャパンケーブルキャスト(JCC、東京都、藤原洋社長)は12日までに、OCN株式の70%をTOKAIケーブルネットワーク(静岡県、鈴木光速社長)に譲渡し、OCNをJCCとTOKAIケーブルで共同経営すると発表した。11日に譲渡を実行した。

 JCCは引き続きOCN株式の30%を保有し、OCNはJCCの持分法適用関連会社となる。

 TOKAIケーブルは東京都、静岡県、神奈川県など1都6県でケーブルテレビ事業を展開する。

 OCNは昨年から那覇市の一部、宜野湾市全域で家庭向け光ファイバー通信(FTTH)インフラ構築に着手。さらにエリアを拡大するため、追加投資が喫緊の課題となっていた。

 共同経営とすることで、OCNはTOKAIケーブルのノウハウを得てFTTHエリアを拡大し、IP事業展開を加速する。

 OCNは11日、臨時株主総会と取締役会を開き、役員人事を承認した。社長には前TOKAIケーブルネットワーク営業本部営業管理部長の風間正二郎氏(49)が就いた。会長には同社専務の近藤雄二氏(56)が就任した。代表権は風間、近藤の両氏が持つ。

 就任あいさつのため12日、那覇市の琉球新報社を訪れた風間社長は「グループのケーブルテレビ事業会社は9社あり、それぞれの情報を共有している。沖縄でも他地域のノウハウを導入し、還元していきたい」と述べた。
 (玉城江梨子)