県高校新人大会は16日、空手道や自転車、テニス、ボートの4競技が県内各地で行われた。空手道は団体組手で今大会から3人制が導入され、男子はトーナメント決勝で美里工が那覇西に勝利し初代王者となった。女子は沖縄尚学が決勝リーグ2戦全勝で栄冠を手にした。5人制は浦添が男女同時優勝を決め、いずれも連覇を成し遂げた。自転車ロードは畑祐太郎(首里東)が制し、1キロタイムトライアルと合わせ2冠した。テニスの団体は男子が沖縄尚学とコザ、女子は沖縄尚学と普天間が決勝に進出した。ボートは男子シングルスカルで前田琥朱(美里工)が4分33秒67で優勝した。
女子団体組手(5人制)は浦添が2連覇を成し遂げた。決勝リーグ2勝同士でぶつかった前原には9月の県選手権で敗れていた。悔しさから練習量を増やし臨んだ今大会。3―2で競り勝って雪辱を果たした玉城琴音主将は「浦高らしく笑顔を絶やさずにできた。勝ててうれしい」と歓喜の声を上げた。
最初はマネジャーとして入部した玉城が競技者に転向しチームをまとめる。先輩たちのひた向きさに大きな刺激を受け、空手道を始める決意をした。
しかし選手権決勝で前原に敗れ、伝統校を勝利に導けず「メンタルの弱さ」を実感したという。挽回を誓い、仲間たちと相談して、午前と午後に練習を重ねる「2部練」を再開させた。
そして挑んだ新人大会。玉城は1―1で迎えた中堅戦は攻めきって勝利、リードにつなげた。副将の下門千愛季は先行されながらも巻き返して逆転勝ちを収め、大将戦の前に勝負を決めた。
先輩たちの助けも借りて「初心者でも勝てる」と信じて猛練習に励んだ玉城。決勝リーグは全ての試合で勝つことができた。九州大会に向けて「前向きに頑張りたい」と伝統を誇りに戦い抜く覚悟だ。
(謝花史哲)