米軍北部訓練場返還地で発見した空き瓶などの廃棄物を訓練場ゲート前に置いて車の通行を妨げ、訓練場関係者の業務を妨害するなどしたとして、威力業務妨害と道交法違反の罪に問われた東村のチョウ類研究者(44)の初公判が18日、那覇地裁(小野裕信裁判長)で開かれた。
被告は「いずれも犯罪の成立について争います」と述べた。被告は基地跡地などでの米軍による廃棄物放置に対する抗議活動を行っている。弁護側は、今回の起訴が公訴権の乱用に当たるとして、公訴棄却か、表現の自由によって保障された活動の範囲内の行為として無罪だと主張した。
各行為は犯罪が成立しないか、構成要件に該当するとしても極めて軽微な事案であり、米軍などの環境破壊を不問にして被告の活動を妨げる目的の起訴で、公訴権の乱用に当たると訴えた。
起訴状によると、2021年3月~11月に訓練場ゲート前の県道で、交通の妨害となるような方法で立ち止まったほか、同4月7日に東村の米軍北部訓練場メインゲート前に空き瓶やガラス片などを散乱させて、北部訓練場関係者の業務を妨害したとしている。