VRで職業体験してみた感想は? つくば開成国際高校、特別授業で進路選択考える


社会
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VR(仮想現実)で作業療法士や保育士などの職業体験をする、つくば開成国際高校の生徒たち=13日、那覇市の同校

 那覇市にあるつくば開成国際高校で13日、VR(仮想現実)で複数の職業を体験する特別授業が開かれた。卒業後の進路選択の幅を広げ、ミスマッチをなくすことが目的。生徒たちは理学療法士や保育士の仕事などを疑似体験し、自分に合った職業を考えた。

 1~2年生19人が7種類の職業を疑似体験した。VRではサービスを提供する側と受ける側の目線が用意されている。保育士体験では「一緒に遊ぼうとする子どもがかわいい」と好印象を抱く生徒がいた。一方で「泥遊びをしている子どもが近寄ってきて、汚れたくないと思った」という感想もあった。

 VRの職業体験について、生徒たちは「想像とのギャップがあった」「想像だけだと自分が本当にやりたい仕事なのか分からなかった。参考になった」など感想を発表し合った。2年の生徒(17)は「もっと体験できる職業が増えてほしい。短い時間でも、いろんな職業を体験できるのはとても便利だし参考になる」と話した。

 授業を担当した名護大樹教諭は「生徒にいろんな職業を紹介したくても、教師がその職業を詳しく知らないという課題がある。教室にいながら生徒が体験して考えることができる、新しい職業体験だ」と手応えを語った。

 この取り組みは、専門学校などを経営する敬心学園(東京)が文部科学省の委託を受け実施する事業の一つで、つくば開成国際などで実証授業を重ねている。(嘉数陽)