ウルトラマンの脚本家描いたドラマが優秀賞 満島真之介さんら出演「ふたりのウルトラマン」 東京ドラマアウォード


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東京ドラマアウォード2022で優秀賞を受ける中江裕司さん(左)、満島真之介さん=25日、東京プリンスホテル

 【東京】県内在住の映画監督の中江裕司さんが脚本・演出を担当したドラマ「ふたりのウルトラマン」が、東京ドラマアウォード2022の優秀賞に選ばれ、25日に授賞式が都内で開かれた。アウォードは海外に発信したいすぐれた放送番組を表彰するコンテスト。ウルトラマンを生んだ沖縄出身の脚本家・金城哲夫さんと上原正三さんを描き、作品賞・単発ドラマ部門で受賞した。中江さんは受賞について「金城と上原に取らさせてもらった」と喜んだ。

 ドラマは沖縄復帰50年のドキュメンタリードラマとして制作され、金城さんと上原さんの知られざる生涯に迫った。ヒーロー誕生の裏舞台や復帰前後の沖縄の光と影、夢と挫折を描いた。NHKで今年5月放送された。5月度のギャラクシー月間賞も受賞した。

 金城さんの役は満島真之介さん、上原さんの役は佐久本宝さんの県出身俳優2人が務めた。授賞式で中江さんは「満島君と佐久本君とウチナーグチのせりふを考えた」とドラマづくりの経緯を説明。満島さんは「この作品で初めて、喜怒哀楽の表現すべてを自分が生まれ育った母国語のような方言でできた」と、素に戻ってドラマづくりを楽しめたと感想を語った。

 ドラマアウォードの単発ドラマ部門の優秀賞には、日本で育ったクルド人を描いた「マイスモールランド」など4作品が選ばれた。
 (斎藤学)