「私の原告適格を認め、門前払いをしないでください」。名護市辺野古の新基地建設を巡り、辺野古周辺の住民ら20人が起こした抗告訴訟。25日に那覇地裁で開かれた第1回口頭弁論で、原告で名護市議の東恩納琢磨さん(61)が意見陳述し、中身を審理するよう強く求めた。
名護市瀬嵩で生まれ育った東恩納さん。1997年に実施された、新基地建設の是非を問う名護市の住民投票で、署名活動をするなどした経験を語った。当時は辺野古の土建会社に勤務していたが、辞めて住民投票の運動に専念したという。
基地に依存しない仕事をしようとエコツアーガイドに。埋め立てはエコツアーガイドとしての仕事を失うことになる。多額の費用と時間がかかる新基地建設について「本当に国民の、沖縄県民の、名護市民の損失にならないのかを明らかにしていただきたい」と強調。「将来に禍根を残さないためにも、実質審理の扉を開いてください」と切望した。