渡嘉敷村長選立候補者に聞く 新里武広氏「県と連携し給食無償化」


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 30日投開票の渡嘉敷村長選が25日、告示された。届け出順に現職で再選を目指す座間味秀勝氏(58)=無所属=と、新人で前渡嘉敷村船舶課長の新里武広氏(58)=無所属=が立候補を届け出て、座間味、新里両氏の一騎打ちとなった。両氏に出馬理由や重視する政策などについて聞いた。 (金城実倫)

新里 武広氏

 ―出馬の理由は。

 「渡嘉敷村のさらなる発展のために、豊かな自然や先輩方が培ってきた歴史、文化を尊重しながら、その知恵と力を礎に村の未来を作りたい」

 ―現村政の評価は。

 「村の行財政改革に関する取り組みはある程度評価できるが、職員とのコミュニケーション不足があり村政運営が一部偏っていると感じる。村民にとって公平、公正な村政が必要だ」

 ―重視する政策は。

 「子育て支援が第一だ。近い将来、村の人口は現在より半減すると言われている。医療負担の軽減や県の予算を活用した給食費の無償化などを実現し、安心して子育てのできる環境を作りたい。また、国の地方創生臨時交付金を活用して、村経済の回復と村民の生活、暮らしを守り、所得向上を図りたい」

 ―第1次産業、経済政策については。

 「第1次産業の担い手不足が課題だ。農業、漁業経営に関心を持つ村民が積極的に参入できるよう、後押したい。経済政策では、村商工会と一緒に事業者のさまざまな負担を減らすような仕組みを作っていきたい。また宿泊客を増やすために、島の食材や島の自然を生かし、渡嘉敷でしか体験できない付加価値を高めた観光を構築したい」

 ―慶良間諸島周辺の米軍機の低空飛行については。

 「村民の安心、安全を考慮すると、米軍機の低空飛行は許しがたい行為で、激しく憤りを感じる。議会などと協力しながら低空飛行の中止を求めていく」

 ―村民に訴えたいことは。

 「村民一人一人が主人公の優しさあふれる村を目指したいと思い、出馬を決意した。希望に満ちた、明るい未来のある渡嘉敷村にする」

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 新里 武広氏(しんざと・たけひろ)1964年8月22日生まれ。村渡嘉敷出身。病院勤務などを経て95年に村役場入り。村経済建設課長、議会事務局長を経て、今年4月から船舶課長を務めた。