強心臓ぶりを発揮した沖尚・照屋 3番手で初登板、2回無安打 高校野球秋季九州大会


社会
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海星―沖縄尚学 沖尚の3番手として8回から登板し、好投した照屋希空(小川昌宏撮影)

 九州大会初登板となった沖縄尚学の照屋希空(のあ)がマウンドで強心臓ぶりを発揮した。3番手で八回に登板し八、九回の打者を6人で切った。良い流れを呼び込み、九回の逆転サヨナラ勝ちをお膳立て。「緊張はあまりなかった」と涼しい表情で勝利の余韻に浸った。

 いつでもいけるように肩をつくっていたという照屋。制球が定まって直球が走り、変化球も生きた。八回の先頭打者を初球で左飛に打ち取り、後続も凡打に。九回の先頭はスライダーで空振り三振、続く打者2人も凡打とし、強力な相手打線を封じた。

 父の正悟さんは比嘉公也監督の同級生でOB。県勢初優勝した1999年の選抜大会では決勝で力投する活躍を見せた。正悟さんからは投手としての助言を常に受けており、その期待に応えた。

 絶対的エース東恩納蒼に続く2番手投手がチームにいない課題があるというが、比嘉公也監督も「しっかり抑えてくれた」とねぎらった。

 (金良孝矢)


 来春の選抜大会につながる高校野球の第151回秋季九州地区大会第5日は28日、沖縄市のコザしんきんスタジアムで準決勝を行い、沖縄尚学(沖縄1位)が海星(長崎2位)に7―6の逆転サヨナラ勝ちを収めた。17季ぶり7度目の決勝進出を果たし、甲子園出場をほぼ確実にした。決勝は29日正午、同球場で長崎日大(長崎1位)と対戦する。沖尚は初回、相手先発の立ち上がりを攻めて3点を先制。四回に1点を加えるが、徐々に先発エース東恩納蒼が捉えられ六回に逆転を許した。七回に相手の暴投で1点をかえし、最終九回で5番東恩納が2点適時打を放って勝負を決めた。優勝校は11月18日から東京都で始まる明治神宮大会に出場する。