第22回全国障害者スポーツ大会(いちご一会とちぎ大会)は29日、宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎで開会式が行われた。18年の福井大会以来の開催。沖縄県勢は初日、陸上1500メートルの丸山璃恩とフライングディスクディスリートの仲西雅彦が銅メダルを獲得した。
4年ぶりの大会に盛り上がった開会式で県選手団はそろいのジャージーとマスクで手を振りながら入場行進した。旗手を務めたハリヴェイジャーミー(陸上100メートル)は緊張しながらも「堂々と歩けた」と役割を全うした。
(金盛文香)
丸山 初の全国大会で自己ベスト更新
陸上少年1500メートルで銅メダルを獲得し、笑顔を見せた丸山璃恩は「(3位に)入ると思わなかった」と驚いた様子。2位とのタイム差は0・02秒。これまでは最後まで走り切れずレース中に止まってしまうこともあった。終盤に前を追い越そうとスピードを上げ、競り合いに持ち込んだ。初出場の全国大会で自己ベストを更新した。
最初は緊張していたが、森陽平コーチのアドバイス通り「自分のペースで走って腕を振ることを意識した」と途中から自分の走りをつかんだ。森コーチは「指導をしてきて良かった」とメダル獲得を共に喜んだ。30日は800メートルに挑む。「最後まで走りきる」と気合を入れた。
仲西 初日の銅獲得 県勢を後押し
初出場だったフライングディスク(FD)の仲西雅彦は、7メートル先の輪に通したディスクの数を競うアキュラシー種目の「ディスリート・セブン」で大会第1日に銅メダルを獲得した。他の県勢を後押しする初日のメダルとなった。
試合では8点を獲得。優勝は9点で、連続で8点を獲得した選手が2位となった。優勝までの僅差に悔しさをにじませたが「練習の成果が出た」とメダルを素直に喜んだ。
練習は毎週土曜に実施。競技役員として随行する瑞慶覧猛さんは、障がい特性が異なるメンバーがいる県FDチームの中で「常に気遣いができる頼もしいエース」と話す。練習からチームを引っ張り、大会でも結果で県勢を勢い付けた。