沖電、赤字予想470億円 中間決算で下方修正、資源価格高騰


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沖縄電力の本永浩之社長=1日、那覇市内

 沖縄電力(浦添市、本永浩之社長)は1日に発表した2022年度中間決算(4~9月)で、通期の業績予想を下方修正し、連結の経常損失が470億円の赤字になる見通しを示した。7月の発表時から損失幅が70億円拡大した。純損失も7月発表から108億円増え416億円の赤字を見込む。ロシアのウクライナ侵攻や円安による資源価格の高騰が長期化し、調達コストが膨らんだことが響いた。

 7月に公表した業績予想から電力料収入は25億円増えたが、相当する経費が104億円に膨らむなど、収入を供給コストが上回る「逆ざや」が赤字幅拡大を招く状況が続いている。

 沖電単体の通期の経常損失は485億円となる見通しで、赤字幅は直近9年分の経常利益の合計に相当する規模となる。

 4~9月期の実績は連結の売上高が前年同期比35・3%増の1187億3800万円と増収。一方、経常損失が224億7300万円、純損失が168億1900万円となり、中間決算としては1994年の連結決算導入後初の赤字だった。

 販売電力量は新型コロナウイルスの影響が弱まったことなどで需要が増え、電力と電灯の合計で前年同期比1・4%増の38億7700万キロワット時だった。 (當山幸都)