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接客のときに気をつけてほしい言葉とは? Xジェンダー当事者が性の多様性でセミナー 南城市商工会女性部


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南城市商工会女性部の会員らにセクシャルマイノリティーについて話す比嘉利加さん(左端)=南城市玉城のCafe FtuFtu

 【南城】沖縄県南城市商工会女性部(比嘉美加子部長)はこのほど、市玉城のCafe FtuFtuでセクシャルマイノリティーに関する勉強会「性の多様性を知ろう 事業主の心得」を開催した。女性、男性のどちらにも当てはまらないと自認するXジェンダーの当事者で、同会会員の比嘉利加さん(31)が講師を務め、会員らはセクシャルマイノリティー当事者の思いや性の多様性の理解を深めた。

 比嘉さんは性的指向、性自認、性表現、性的特徴など四つの性、SOGIESC(ソジースク)が存在することを伝え、「四つの性を他人が決めつけてはいけない。一人一人さまざまな思考があり、グラデーションに広がっている」と話した。

 また、接客の対応時に気を付けてほしい言葉や表現についても触れ、「『彼氏』『彼女』『ご主人』『奥さま』ではなく『パートナー』など、少し言葉を改めることで誰も傷付かない表現につながる」と伝えたほか、「当事者と会話する時はいつもと変わらない対応をすることが大事」と強調した。

 このほか、セクシャルマイノリティーのカップルや、その子を公的に認知する「パートナーシップ・ファミリーシップ」制度についても述べ、「市町村単独で制度を導入しても、当事者は転居などの自由が制限される現状にある。南城市を含めた全県、全国全ての自治体で認めてほしい」と話した。

(金城実倫)