沖縄独自のコロナ病床把握システム、岸田首相「先進的」、国会で答弁


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国会議事堂(資料写真)

 【東京】岸田文雄首相は4日の衆院厚生労働委員会で、感染流行の「第8波」が懸念される新型コロナウイルス対策で、沖縄県独自の入院情報共有システム「OCAS(オーキャス)」について「先進的な取り組み事例について、都道府県へ周知を図っていくことは政府として行っていきたい」と述べた。早稲田夕季氏(立憲民主)への答弁。

 OCASは、県が独自に運用する重点医療機関の空き病床を把握するシステム。1日の同委員会の参考人質疑で、県の糸数公保健医療部長が「特徴的な取り組み」として紹介していた。

 早稲田氏は、インフルエンザとの同時流行の懸念もある新型コロナ対策のため「大変有効だ。全国に広めてもらいたい」と政府に求めた。

 岸田氏は「医療提供体制は地域の実情に応じてさまざまで、沖縄県の仕組みをそのまま全国に展開することは考えていない」と述べた一方で、「県内の重点医療機関の受け入れ状況や体制について情報を一元的に管理把握し、入院調整につなげる仕組み」として全国に事例の周知を図る方針を示した。

(安里洋輔)