F22戦闘機4機が嘉手納に飛来 F15退役で 騒音増加に懸念 沖縄


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米軍嘉手納基地へ飛来した米軍のF22ステルス戦闘機=4日午後3時20分(又吉康秀撮影)

 【中部】米空軍嘉手納基地に4日午後、米アラスカ州エルメンドロフ空軍基地に所属するF22ステルス戦闘機が4機、相次いで飛来した。米軍は嘉手納基地所属のF15戦闘機を2年かけて退役させる間の暫定措置として、F22を米本国から巡回配備させる計画を発表していた。

 嘉手納基地を運用する第18航空団はF22について、F15の段階的な撤収に備えるため順次到着する機体だと発表した。嘉手納基地にはF15と外来機のF22が一時的に混在し、戦闘機の総数が多くなる可能性がある。

 基地周辺の自治体からは「今後配備される機種や運用方法が不透明だ」などの声が上がり、騒音増加などに懸念を示した。

 F22が嘉手納基地に到着した時間帯の4日午後3時17分に、嘉手納町屋良で81・1デシベルの騒音を記録した。

 米軍の説明では、老朽化している54機のF15を段階的に退役させるのに伴い、アラスカ州に配備されているF22を半年ごとのローテーションで嘉手納基地に配備する。第一段階として11月中に十数機のF15を米本国に帰還させ、今月上旬までに同規模のF22を嘉手納基地に展開する。

 常駐機部隊が撤収することで、抑止力の低下を指摘する見方もある。浜田靖一防衛相はこれまで、米軍から「最終的な体制は検討中」と説明を受けているとした上で「より高い能力を持つ恒久的な部隊に置き換えるため、さまざまな選択肢を検討している」と説明していた。

 米軍は今後、F15に代わって第4、5世代の高度な戦闘機を常駐配備する予定としており、F35ステルス戦闘機が運用される可能性もある。 (名嘉一心)
米軍嘉手納基地へ飛来した米軍のF22ステルス戦闘機=4日午後3時20分(又吉康秀撮影)