【中部】米軍嘉手納基地に4日午後3時20分ごろ、退役したF15戦闘機に代わる第5世代戦闘機のF22が着陸した。同基地には現在の常駐機数を上回る可能性も指摘されている。騒音レベルが特に高いF35など外来機がたびたび飛来している現況で、周辺住民からは増大する騒音や、さらなる基地負担に不安や懸念の声が上がった。
第4次嘉手納爆音訴訟沖縄支部の大嶺秀光代表は「長年闘ってきたが、基地負担の押し付けは変わらない。日本政府は沖縄の基地被害のことを見ていない」と憤る。「米軍は暫定配備としているが、今後はまた負担が増えるかもしれない」と懸念を示した。
嘉手納基地から直線で約100メートルに位置する嘉手納町南区の大城朝功自治会長は「防錆(ぼうせい)整備格納庫の建設計画もそうだが、戦後77年たっても基地負担が積み重なる状況なのか」と肩を落とす。「世界状況を考えたら…との思いもあるが、それでも納得できるものではない」とやるせない様子で語った。
滑走路の延長線上にあって高い騒音値を計測している北谷町砂辺区の照屋博一自治会長は「F22に代わって、どのくらい騒音が激しくなるのか、心配しかない」と声を落とした。その上で「被害が激しい時は町などに要請していきたい」と話した。
(古川峻、新垣若菜)