サッカーの第101回全国高校選手権沖縄県大会決勝は5日、沖縄市の県総タピックひやごんスタジアムで行われ、西原がPK戦の末に6―5で那覇西を退け、2年連続5度目の頂点に立った。西原は前半8分に比嘉琥生(こうせい)がセットプレーからのクロスを頭で合わせて先制した。後半に追い付かれ、延長前半は兼島遼がゴール前のこぼれ球を蹴り込んで2―1とリードした。再び追い付かれたが、PK戦でGK安里大司が最後のキッカーのシュートをセーブし勝利をつかんだ。西原は全国選手権(12月28日~2023年1月9日、東京ほか)に県代表として出場する。
西原が那覇西の3冠を阻み全国切符を手にした。2月の新人大会では準決勝で那覇西に敗れ、5月の県総体では2回戦負けだった。
80分間の前後半戦、20分間の延長戦でも決着がつかず、PK戦へ。ここで存在感を発揮したのが西原のGK安里大司だった。「体のどこに当ててもいいから止めたかった」と横っ飛びで7人目のシュートを阻んだ。次のキッカー、齋藤博斗がきっちり決めて勝利を手にした。
西原は前半から前線の選手が高い位置でプレスをかけた。
丁寧にパスをつなぐ那覇西に対し、前がかりに圧をかけていく作戦が奏功し、ミスを誘い出した。試合の流れを左右する先制点を比嘉琥生が頭で奪うと、何度も訪れたゴール前の危機をしぶとくしのいだ。後半はボールを支配され、何度もゴールをかすめる場面もあったが、一丸となって食い止めた。
延長前半、ゴール前の混戦から流れてきたこぼれ球を右足で振り抜き、貴重な2点目をたたき込んだのは兼島遼。「いい感じでボールが転がってきてくれた。ハイプレスがはまって、西原らしく走り負けないサッカーができた」と誇った。
(大城三太)