石垣市屋良部半島の大崎海岸沖合に巨大な人工浮島(ポンツーン)を設置するとしたJTB沖縄(杉本健次社長)のマリンレジャー事業計画について、同海域での計画を断念していたことが7日までに、関係者への取材で分かった。計画予定地の海洋調査を実施したところ、人工浮島の設置が技術的に困難と判断したという。
JTB沖縄によると、大崎海域でのポンツーン設置は断念するものの、事業計画そのものは継続する可能性がある。担当者は「あくまでも大崎海域では断念する。事業が継続する場合の設置場所は現在、検討段階だ」などと説明している。
海域の漁業権を持つ八重山漁業協同組合(上原亀一組合長)には4日、JTB側から事業計画の見直しについて説明があったという。
JTB沖縄のマリンレジャー事業は、ダイビングスポットである大崎海域の海岸から約330メートルの沖合に、縦27メートル、横50メートルの人工浮島を設置する計画だった。収容人数は300人を見込み、シュノーケリングやダイビングの拠点などとして活用を予定していた。可動式のため、台風や冬場の運休期間は石垣港への退避を想定していた。
事業計画は昨年6月に八重山漁協の通常総会で審議され、賛成多数で承認されていた。
JTB沖縄側は調査を経た後、設置に向けた最終的な許可を得る予定だった。
(西銘研志郎、與那覇智早)