日米統合演習へ沖縄・中城湾港に車両73台を搬入 自衛隊員191人も 民間港を使った訓練、事実上の開始


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民間チャーター船「はくおう」から運び出される自衛隊の車両=8日午前9時50分ごろ、中城湾港

 沖縄など全国各地で実施される日米共同統合演習「キーン・ソード23」に向けて、防衛省統合幕僚監部がチャーターした船「はくおう」が8日午前9時10分ごろ、部隊や車両などを運び込むため、沖縄県の中城湾港西埠頭に接岸した。防衛省などによると、10~19日の日程で実施される演習に使うため、県内には車両73台と、陸自西部方面隊や空自航空総隊の隊員ら191人が運搬された。関係者によると、車両や隊員らは陸自那覇駐屯地などに移動する。

 はくおうは、鹿児島港で隊員や車両などを登載したとみられ、名瀬港(奄美大島)を経て中城湾港に到着した。防衛省は搬入を演習の「事前輸送」としているが、輸送や展開も訓練の一部に組み込まれており、事実上、民間港湾を使った訓練が県内で始まった形だ。中城湾港では市民団体らが船舶の接岸に対して、反対の声を上げた。