LGBT「正しい知識で対応を」 なは宣言、初の職員研修


社会
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市職員を対象に開かれたLGBT入門研修会=19日、那覇市役所

 ことし7月に同性愛者ら性的少数者(LGBT)の生きやすい社会実現を目指す「性の多様性を尊重する都市・なは宣言(レインボーなは宣言)」を行った那覇市は19、20の2日間、職員を対象としたLGBT入門研修会を開いた。職員研修は宣言に際し実行を掲げていた施策の一つで、参加した職員らはLGBTへの理解を深めた。

 19日の研修会では、文化人類学者でレインボーアライアンス沖縄代表の砂川秀樹さんが講師を務めた。開会あいさつで市平和交流・男女参画課の上原徳一郎課長は「正しい知識を得てLGBTについて理解を深め、市民への対応に生かしてほしい」と呼び掛けた。
 砂川さんは「那覇市の宣言はさまざまな人々に大きな影響を及ぼしている」と評価した上で、職員らにLGBTに関する基本的な知識を講義。「身近にいないというのは、本人が伝えていないということだ」と強調し、LGBTへの認識や考え方の変革を求めた。
 L(レズビアン)・G(ゲイ)・B(バイセクシャル)・T(トランスジェンダー)のそれぞれに異なる問題があることも指摘し「共通するマニュアルはない。個別の信頼関係をつくることが重要だ」と助言。「みんなそれぞれでいいという結論に行きがちだが違う。良い社会の実現にはその先を考え、行動することが必要だ」と訴えた。