米軍ゲート前の廃棄物事件 憲兵隊員の証人尋問が延期に…その理由とは 第3回公判


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
那覇地裁

 米軍北部訓練場返還地で発見した空き瓶などの廃棄物を訓練場ゲート前に置いて車の通行を妨げ、訓練場関係者の業務を妨害するなどしたとして、威力業務妨害などの罪に問われた東村のチョウ類研究者宮城秋乃さん(44)の第3回公判が10日、那覇地裁で開かれた。検察側が請求した憲兵隊員の証人尋問に先立ち、宮城さんから証人が見えないように遮蔽(しゃへい)するかを巡るやりとりが続いた。小野裕信裁判長が傍聴席とは遮蔽するが、宮城さんとは遮蔽しないと判断。憲兵隊員は出廷せず、尋問は延期となった。

 8日の第2回公判で、小野裁判長は憲兵隊員と宮城さんとの間に遮蔽しないと告げていた。検察側が「私生活の平穏を脅かされる恐れがある」などとして、改めて遮蔽するよう申し立てたため、休廷して非公開の場で憲兵隊員から話を聞き取った。その上で「刑事訴訟法の要件を満たさない」と退けた。

 その後、傍聴席からも宮城さんからも見えないようにして、訓練場内の食堂の従業員2人に対する証人尋問が行われた。