沖縄の米軍基地問題「自分ごとに」 玉城知事、広島でトークキャラバン


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玉城デニー知事(資料写真)

 基地問題の議論を深めようと玉城デニー知事が全国を講演して回るトークキャラバンが12日、広島市で開かれた。玉城氏は在日米軍専用施設面積の約7割が沖縄県に集中している現状を解説し「一人一人が自分ごととして、地域に当てはめて考えてほしい」と訴えた。

 トークキャラバンは2019年から始まった。この日はオンラインと合わせて約500人が参加。玉城氏は、米軍機の騒音や事故に加え、日米地位協定の不平等性を問題視し、地位協定の改定を求めた。また、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を巡り「沖縄の過重な基地負担を永久化するものだ」と批判した。

 玉城氏を囲むパネルディスカッションでは、広島市のジャーナリスト宮崎園子さん(45)が「沖縄と広島、長崎は戦争の傷痕を深く刻み、平和を訴えてきた。未解決の課題を象徴する街として、もっと連帯していきたい」と話した。広島修道大の野村浩也教授(社会学)は「沖縄に基地を押しつけている事実を国民が知らなければいけない」とコメントした。

(共同通信)