15日で那覇市長を退任する城間幹子氏に2期8年間の市政運営などについて話を聞いた。 (聞き手・吉田健一)
―2期8年の実績は。
「1期目は待機児童問題など子ども対策に力を入れ、待機児童は2016年度の559人から本年度は23人と大幅に減少した。給付型奨学金制度や就学前の入学準備金の支給、まなびクーポン事業など貧困の連鎖を断ち切る事業にも取り組んできた。市政運営の根幹である『協働によるまちづくり』に関しては14の小学校区においてまちづくり協議会が設立した」
「15年にはレインボーなは宣言を表明し、その後、パートナーシップ制度、本年度には『パートナーシップ・ファミリーシップ登録』制度を確立した。性の多様性を尊重する政策をいち早く取り入れてきた」
「2期目は経済対策に力を入れた。産業支援センターを拠点とした創業支援など経済活性化を図る事業に取り組んだ。施設整備に関して一番大きかったのは那覇文化芸術劇場なはーとの開館だ。第一牧志公設市場も来春には完成する。官民連携の手法で新真和志支所複合施設建設にも着手することができた」
―女性管理職登用について。
「那覇市の女性管理職の割合は2022年度が17.8%で、第4次那覇市男女共同参画計画で定めた23年度の目標値17%を超えた」
―市政運営の評価は。
「市民生活に寄り添うことを心掛け、市政運営にまい進してきた。市制施行100周年、本土復帰50年の節目に立ち会うことができたのは誇りであり、巡り合わせに感謝したい。選挙戦で掲げた公約の95%は着手できた。自分としては合格点を与えてもいい」