卓球シングルス 中2の熊田が初の頂点 大学生相手に奮闘、サーブの種類増やし武器に 男子は上江洲初V 全日本選手権沖縄県予選


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
女子シングルス決勝リーグ 磨いてきたサーブで攻める熊田陽花=13日、沖縄市の県総合運動公園体育館(謝花史哲撮影)

 卓球の全日本選手権大会(一般の部)県予選最終日は13日、県総合運動公園体育館で行われ、男子シングルス決勝リーグは上江洲光志(Member Of STIGA)が3戦全勝で初優勝を飾った。準優勝は伊佐真旺(琉球レオフォルテ)だった。女子は熊田陽花(琉球レオフォルテJr)が3戦全勝で初の頂点に立った。2位は金城菜月(琉球レオフォルテ)、3位は友寄綾香(沖縄国際大)。男子の上位2人と女子の上位3人は全日本選手権(来年1月・東京)に推薦される。

 中学2年生の熊田陽花(琉球レオフォルテJr)が女子シングルス決勝リーグで3戦全勝し初優勝を飾った。念願の県トップの座をつかみ取り「絶対に1位で通過して全国に行くことが目標だった。とてもうれしい」と目を細めた。

 1年前から無回転や回転の違うサーブの習得に励み、打てる種類を増やしてきた。狙い通りにサーブで崩して3球目、5球目を得意のフォアの強打で得点を重ねた。

 調子の悪かったバックを狙われる場面もあったが、粘り強くレシーブ。大きく回り込みフォアで返球するなどして対応した。終盤に点が並んでの競り合いでも落ち着いて勝負し、セットを奪った。「相手にマッチポイントを取られると気持ちが沈んでいたが、やっと一本一本コントロールできるようになってきた」と成長を実感できた。

 これまで姉の陽茉梨や大学生らに敗れてきた。県外の高校に進学した姉とは今回戦うことはなかったが、大学生を相手に戦い抜き、「姉に少しは追いつけたかなと思う」とうなずいた。

 カデット、ジュニアに続く県代表。一般でも「上を目指し、3回戦以上はいけるよう頑張りたい」と闘志を燃やした。
 (謝花史哲)


プロの実力示す 上江洲、期待応え全勝

男子シングルス決勝リーグ 3戦全勝で初優勝した上江洲光志(謝花史哲撮影)

 沖縄初のTリーガーが実力を見せつけた。琉球アスティーダに所属する上江洲光志(STIGA)はプロ選手として周囲の期待に応えるべく、3戦全勝でしっかり優勝をつかみ取った。「大会の大小にかかわらず、この予選は一番のプレッシャーだった。ほっとしている」と喜んだ。

 回転を効かせたレシーブで強さを発揮した。厳しい体勢でもボールをさばき、ラリーで打ち負けず。相手のミスを引き出し、勝負どころで鋭い回転のサーブも決めた。

 県予選は小学6年生以来15年ぶりの出場。「力が充実し第一線にいる今、沖縄でやる価値があると思った」という。ただ試合内容に納得はせず。「成長した部分を見せられたとは言えない。全日本はレベルが高いが、そこでは気負いなくプレーしたい」と自身最高位の16強以上を目指す。
 (謝花史哲)