県高校新人大会は15日、バスケットボールの男女決勝までが県総合運動公園体育館で行われた。男子は美来工科が100―41で豊見城に大差をつけて、前身の中部工時代の5度を含めて3年連続9度目の頂点をつかんだ。女子は西原が81―69で小禄を退け、3年連続10度目の栄冠を手にした。
美来工科 序盤から圧倒
決勝は序盤から美来工科が圧倒し、得点を3桁の大台に乗せた。最後まで運動量の落ちない激しい守備で豊見城に付け入る隙を与えなかった。シュートの精度も高く、別次元の強さを印象付けた。
けん引したのは山城颯主将。得意の3点弾を武器に第1クオーター(Q)開始早々に2本を沈めてチームに火を付けると、ファウルで獲得したフリースローをきっちり決めるなど堅実さが光った。
コート狭しとドリブルで暴れ回り、機動力を発揮したのは宮里駿太。ドライブやジャンプショットが決まり始めると今度は相手守備を引き付ける役に。「仲間を生かすプレーができた」と個人技を織り交ぜ、ラストパスを仲間に託すなどチームプレーを重視した。
チームはパス回しの速さでマークがつくのを遅らせ、中央をがっちり固められた場面でも滞留することなく、常にボールと選手が動く状況をつくり出した。
豊見城には10月のウインターカップ県予選で敗戦。山城は「3年生とコートに立ったが何もできなかった。その悔しさを糧に練習に打ち込んできた成果が出せた」と充実した表情だった。
(大城三太)
西原・主将島村、存在感発揮 激しい攻防競り勝つ
西原は主将の島村曜莉が存在感を発揮した。速攻からのドライブやゴール下でのたくみな動きで、得点源となり、司令塔として広い視野でパスを供給した。
互いに激しい攻防を繰り広げ、第2Qを終えて38―39と競り合った。「前半は互いに攻め合い、点数を離された方が負けると思った」と踏ん張った。
引き離したのは第3Q。酒井栞奈の3点シュートが連続で決まり、流れをつかむきっかけとなった。次第に小禄のシュート精度が落ち始めると、徐々に点差を広げ、流れを最後まで離さなかった。島村は「次は九州派遣の懸かる小橋川杯がある。チームみんなで成長していきたい」とさらなる向上を誓った。
(大城三太)