沖縄県議会与党「近隣諸国との緊張高まる」、野党は「離島住民の安全確保のため」 日米統合演習、機動戦闘車の公道走行


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沖縄県議会

 日米共同統合演習の一環で、自衛隊が与那国町の公道で機動戦闘車を移動する訓練を実施したことを受け、演習に反対する県議会与党からは反発の声が上がった。野党は抑止力維持の観点から演習の必要性を強調した。

 与党最大会派「てぃーだ平和ネット」幹事長の当山勝利氏は「あまりにも有事を想定しすぎている実地訓練で、近隣諸国との緊張が高まることは火を見るより明らかだ」と批判。日米共同での訓練が今後も県内で増加することに懸念を示し「これ以上の軍事的負担は県民として耐えられない」と訴えた。

 野党の自民党県連政調会長の座波一氏は「日米の安全保障の中で非常に重要な地域だ。離島住民の安全確保のために実施されていると考えている」と述べた。機動戦闘車の公道使用については「(訓練は)民間地と分けた方が望ましいとは思うが、小さい島なので仕方がないのではないか」と理解を示した。
 (大嶺雅俊)