生徒同士で校則について考えるワークショップが7日、南風原町の南星中学校で開かれた。スクールロイヤーとしても活動する弁護士の横井理人さんが講師を務め、参加した2年生約200人が校則への疑問や意見を出し合い、学年全体で共有した。
ワークショップの前に横井さんによる職業講話があった。全ての人が暮らしていく中で尊重される「人権」を言葉で守るのが弁護士の仕事で、互いを尊重して生きるためのルールとして法律があることを紹介した。学校のルールである校則については、普段あらためて考えてみる機会がなかったとして、意見を共有するワークショップに移った。
横井さんは、話し合いのルールとして(1)他人を否定しない(2)自分を否定しない(3)とにかく何でも言ってみる―の3点を提示。生徒たちはクラス内でグループに分かれ、事前に配布された同校の校則に目を通しながら、自由に意見を出し合った。
「緊急時の連絡のため、スマートフォンの持ち込みはいいと思う」「なぜ私物の本を持ってきてはいけないのか」「社会に出ると整えることがマナーになるが、なぜ眉毛をそる、切る、抜くことが禁止なのか」など多くの疑問が上がった。スマートフォンの持ち込みについて「授業中や清掃時間は預けて、みんなが守れるルールを作ればいい」「学校では電源を切るルールで持ってくる」と提案もあった。
横井さんは、意見を出して問題や改善点を考える重要性を強調し「ぜひ未来の校則を自分たちで作ってほしい。一人一人が校則を変えるためにできることをやっていくと、ルールは変えられる仕組みになっている」と語りかけた。
2年の徳永あげはさんは「みんなで校則について考えることは大切だと思った」と振り返った。仲宗根一颯(いぶき)さんは「学年みんなの意見が聞けて良かった。疑問がある部分は話し合って変えていきたい」と話した。
(吉田早希)