三線の稽古をオンラインで 県外の門下生に個人指導8年目 吉栄会家元・屋良さん


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「スカイプ」を使用した稽古を行う屋良常雄さん。タブレットに映る門下生は広島県の山本奈央子さん=宜野座村内

 【宜野座】野村流古典音楽・屋良流沖縄民謡吉栄会三代目家元の屋良常雄さんが宜野座村宜野座区で営む三線工房と体験教室「屋良三線屋」内で、県外の門下生に、インターネットを通じて画面越しに交流できる機能「スカイプ」を使用した稽古を行っている。

 スカイプを通じた稽古は8年目。14都府県の門下生に月に2回、1時間の民謡の個人指導を行う。「便利な時代になっている。みんなレベルが違うので、それぞれに応じて教えている」と屋良さん。

 後継者育成もスカイプの目的。沖縄人気から三線に興味を持ち、屋良三線屋のインターネット紹介を見て、沖縄観光の思い出作りと三線体験に来る観光客も多く、その中から「本当に意欲のある人」が入門する。県外での物産展など会場で沖縄民謡ライブを見て、弟子入りを希望することもあるという。「目標を持たないと、上手にならない」と、技術向上を目的にコンクールを開催し、準教師、教師、師範を目指し、門下生は稽古に取り組む。現在はコンクールもスカイプで行われる。

 吉栄会は結婚式や行事などへの出演も行っており、来年は92周年の記念公演発表会を宜野座村がらまんホールで予定している。問い合わせは、電話090(2514)6115(屋良さん)。
 (池辺賢児通信員)