日本栄養士会が設ける管理栄養士・栄養士の先駆的な実践活動に対する賞「栄養改善功労賞(萩原賞)」を、このほど県栄養士会の吉田陽子さん(55)が受賞した。県栄養士会によると県内からは初めての受賞となる。受賞は7月16日付。
糖尿病・腎臓病の重症化予防事業のプロジェクトチームへの参加や遠隔栄養指導のモデル事業、訪問栄養指導の普及などに尽力してきた功績が評価された。吉田さんは「栄養士会の先輩たちに育ててもらったので、皆さんが取らせてくれた賞だと思う」と喜びを語った。
吉田さんは茨城県出身。18年前に夫とともに沖縄に移住した。関東と沖縄では食文化が大きく異なり、特に脂質の多い沖縄の食文化に驚いたという。「栄養指導がちゃんとできるのだろうかと不安だった」と語るが、県栄養士会に加入し、先輩たちに支えられながら、食から沖縄の健康を支えようと尽力してきた。
栄養士の役割は多岐にわたり、特に訪問看護の際の栄養士の役割など知られていないことも多いという。吉田さんは「多職種・他団体との連携強化など、まだまだ栄養士ができることはたくさんある」と今後の展望を語り、「今は私が後輩を支える側になった。先輩たちに助けてもらった分を返していきたい」と話した。
(嶋岡すみれ)