2024年パリ五輪の新種目として注目されるブレイクダンスの国際大会「バトル・オブ・ザ・イヤー・ワールドファイナル」が3日、沖縄アリーナを会場に日本で初めて開催された。
沖縄県出身のMAHHA(金城隼人)、YA―SU(新垣和康)が所属するモータルコンバットは4強入りを果たした。準決勝で、同じ日本チームのフローリアーズに2―3の僅差で敗れた。
競技は団体戦で各国から12チームが出場した。国内大会を勝ち抜いたモータルコンバットは5分間演技を披露する予選(ショーケース)で上位8チームに選ばれ、交互に技をぶつけ合う対戦方式のトーナメントに進出した。準々決勝は5―0で快勝した。
優勝はオランダの「Rugged」だった。
最高の構成 頂点届かず
県出身のMAHHA(金城隼人)とYA―SU(新垣和康)が所属するモータルコンバットは目標だった世界一に惜しくも届かなかった。結成20年目で5度目の出場。準優勝した2010年以来の決勝進出へ、今出せる最高の演技構成で臨んだが、過去3連覇の経験がある同じ日本チームの前に苦杯をなめた。
初期の頃から在籍する2人。ソロや数人で息を合わせて踊るパートなど、YA―SUが構成を考える司令塔としてチームを引っ張った。予選となるショーケースでは躍動感あふれ、全員が乱れなく踊りきり全体2位で決勝トーナメントに進んだ。
準々決勝を順当に突破し強敵とぶつかった準決勝は「最後まで質を落とさないようメンバーの体力配分に気をつけて組み立てた」(YA―SU)という。せめぎ合う中、終盤に差し掛かり、メンバーが逆さになって頭や手の平で高速回転する難易度の高い技を仕掛けるなど観客を沸かせたが軍配は相手に上がった。
YA―SUは「自信はあったが、発想力が問われる中でもう一つ説得力が出せなかったのかもしれない。ただ年に一度のワールドカップが故郷の沖縄でできたのは誇り。出場できたのはうれしく思う」と心から大舞台を楽しんだ。
(謝花史哲)