在日米軍、米兵らの基地外での飲酒制限を緩和 対象も19歳以下に 「事件・事故が後を絶たない」那覇市長は懸念


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 在日米軍が5日付で、米兵らの外出・基地外飲酒を制限する勤務時間外行動指針(リバティー制度)を緩和したことが分かった。全ての軍人に対する米軍施設・区域外の公共の場における飲酒禁止時間を午前1時~同5時までとし、制限開始時間をこれまでの午前0時から1時間遅らせた。外出制限の対象は、軍階級別から19歳以下に見直した。施設・区域外で深夜に飲酒できる対象が広がり、時間も延びることになる。

 同日、米軍から説明を受けた知念覚那覇市長は「那覇市内においても米兵による事件・事故が後を絶たず、酒気帯び運転のほか、市民への傷害事件や女性への強制わいせつ事件が発生している」と懸念を伝えた。

 1日に米軍と沖縄防衛局から情報を受けた沖縄県によると、米側は今回の緩和で「事件・事故が増えることのないよう綱紀粛正する」と説明し、政府も「日米で協力して事件・事故の防止に全力で取り組む」考えを示しているという。

 米側などが県に説明した内容によると、外出制限の対象はこれまでの階級別(E-5階級以下、海兵隊の3等軍曹相当以下)から、19歳以下という年齢別に見直した。

 米軍の年齢構成が上がっていることが理由だという。日本国内法で20歳未満の飲酒を禁止していることを踏まえたとみられる。
 また、E-5階級以下の軍人が飲酒をする場合、午後10時から午前5時まで施設・区域外に外出する際に同伴者を義務付けた規定は削除した。

 リバティー制度は、2012年10月に本島中部で発生した2米兵による集団女性暴行致傷事件を発端に導入され、緩和や強化などが重ねられてきた。
(知念征尚)