沖縄の特別支援学級数、小中学校は過去最多 22年度 設置基準緩和で


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 文部科学省の学校基本調査(速報)によると、本年度設置された沖縄県内の特別支援学級は、小学校1177学級、中学校471学級で、過去最多となったことが8日までに分かった。10年前の2012年度は小学校362学級、中学校155学級で、小学校は約3.3倍、中学校は約3倍に増加している。

 特別支援学級に在籍する児童生徒数も年々増えている。12年度は小学校1528人、中学校570人だったが、最新値の21年度は小学校6058人、中学校2247人。それぞれ約4倍となった。

 特別支援学級の設置はこれまで対象となる児童生徒が5人以上必要とされていたが、基準の見直しで2016年度から下限が撤廃された。該当する児童生徒が1人でも設置ができる。

 半嶺満県教育長は、8日の県議会代表質問で、特別支援学校や特別支援学級の児童生徒が増加する背景を「特別支援教育や障がいへの保護者の理解が広がったことや、設置基準が緩和されたことなどが考えられる」と説明。特別支援教育に携わる教員の専門性向上を課題に挙げた。新垣光栄氏(おきなわ南風)への答弁。

 (吉田早希)