嘉手納基地の米救難中隊に感謝状 崖から転落の釣り男性を救助 沖縄・読谷村のニライ消防


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水難事故の救助で感謝状を受け取った嘉手納基地第31救難中隊のマシュー・シュレッドラー司令官(前列左)とシェイン・ペントカウスキ上等兵(同右)=1日、嘉手納町のニライ消防本部

 【読谷】沖縄県読谷村残波岬で釣りをしていた時に崖から転落し、沖に流されていた男性を救助したとして、ニライ消防本部は1日、米空軍嘉手納基地の第31救難中隊に感謝状を贈った。嘉手納町の同本部で照屋圭一消防長が救難中隊のマシュー・J・シュレットラー司令官に贈呈した。

 事案の発生は9月24日昼。救難訓練で残波岬の沖合約200メートルを第31救難中隊の船が航行していたところ、人が浮かんでおり、手を振って助けを求めてきた。シェイン・ペントカウスキー上等兵(27)らが船に引き上げて、出血や呼吸など健康状態を確認した上でニライ消防に連絡し、嘉手納マリーナで引き継いだ。

 救助されたのは県内在住の30代男性。ニライ消防の確認で、健康状態に問題なかったことから搬送もなく、その場で解決となった。

 ペントカウスキーさんは「その場に居合わせて良かった。日頃の訓練を実践できてうれしい」と話した。照屋消防長は「残波岬での転落事案は、水深や波の高さ、流れの速さなどから救命できた事例はほとんどない。今回の救助がなければさらに沖に流されて救助は困難だった」と感謝した。

 (島袋良太)