「新しいことに挑戦して」自転車日本縦断の松村陽向さん  母校の石垣・吉原小で講話


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 滝本 匠
母校の後輩たちに講話する松村陽向さん(右)=8日午後、石垣市川平の吉原小

【石垣】石垣市立吉原小学校出身で、11月に自転車での日本縦断を達成した松村陽向(ひなた)さん(15)が12月8日、同校で講話した。吉原小が企画したキャリア教育の一環で、松村さんは「新しいことにチャレンジしてほしい」と呼びかけた。

 中学卒業後、福井県で働いていた松村さんは、職場が閉店したことを機に、念願だった自転車旅行を企画した。道中でさまざまな経験をしながら、1人で約3200キロを走破し、11月に石垣市にゴールした。
 講話で松村さんは、多くの人との出会いや旅の思い出などなどを紹介した。また参加した児童や教諭からの質問で「旅を通じてどんなことが培われたか」と問われると、「一人の時間が長いので精神的に成長した。つらいこともあったが、自分を奮い立たせて旅を続けた」と語った。
 全校児童数が11人という小規模な母校について「いろんなことを経験できる良い環境だ」とし、後輩たちには「誰もやったことがないことにチャレンジしてほしい」と挑戦することの大切さを訴えた。
 話を聴いた6年生の江口瑠海(るか)さん(12)は「自分がやりたいことを諦めずにできたことはすごい」と松村さんの経験に感心した様子で話した。
 吉原小の学校司書で、松村さんの在校時を知る小浜裕子さん(65)は「当時からしっかりしていた子どもだった。身も心も成長している。これからも頑張ってもらいたい」とその成長を喜んでいた。 (西銘研志郎)