関係者ら「寂しい」 復帰政党の存在意義を示す 元社大党委員長の島袋宗康さん死去


社会
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島袋宗康さん(資料写真)

 元参院議員の島袋宗康さん(96)の訃報に、共に政治の世界を生きた関係者からは「寂しい」と悼む声が上がった。

 前沖縄県議で共に社大党を支えた大城一馬さんは「常に社大党のことを考えていた。人間的にも素晴らしく、庶民的な政治家だった」と人柄を振り返った。その上で「宗康さんの遺志を継いで、社大党の発展のために頑張らないといけないと痛感した」と語った。

 島袋さんと同時代に、ライバルの自民党の国会議員として活動した嘉数知賢さんは「数少ない親友で、国政の場ではお互い切磋琢磨(せっさたくま)した。沖縄問題に対して一緒に頑張った仲間が亡くなり、寂しい思いがする」としみじみと語った。

 社大党委員長の高良鉄美参院議員は「沖縄の復帰前と後をしっかりとつなぎ、復帰政党としての社大党の存在意義を示すような人物だった」と存在の大きさを振り返り、その死を悼んだ。「沖縄の問題に向き合ってきた宗康さんの思いをくんで、これからも取り組んでいきたい」と語った。

 元県議会議長の喜納昌春さんは「人柄的に敵が少なく、保守革新問わず愛された」と述べた。島袋氏が1992年の参院選で僅差により初当選したことを振り返り「沖縄の政界で果たした役割は大きかった」と惜しんだ。

(武井悠)