「あなたたちのゴミ。引き取って」訴える声の合間に響く笑い声 米軍ゲート前廃棄物 第6回公判で流された現場音声 那覇地裁


この記事を書いた人 琉球新報社
那覇地裁(資料写真)

 米軍北部訓練場返還地で発見した空き瓶などの廃棄物を訓練場ゲート前に置いて車の通行を妨げ、訓練場関係者の業務を妨害するなどしたとして、威力業務妨害と道交法違反の罪に問われた東村のチョウ類研究者の被告(44)の第6回公判が13日、那覇地裁で行われ、日本人憲兵隊員が証人として出廷した。

 憲兵隊員は、被告がゲート前に置いた廃棄物について、当初は米軍側が回収していたが、その後は防衛省沖縄防衛局側が回収するようになったことを証言した。憲兵隊員は、起訴された事案以前も被告が度々、米軍廃棄物をゲート前に持ってきていたとし「米軍が回収したり、防衛局が回収したりした」と証言。

 弁護側から「当初は米軍が回収していたが、後に防衛局の委託を受けている民間警備員が、防衛局の指示で回収するようになったのか」と問われると、「指示を受けているのを明確に見てはいないが、そういうことに近いと思う」と答えた。

 検察側が提出した、通行妨害発生時の映像の取り調べも実施。約60分のうち6分弱が傍聴席からも見える大画面に映された。被告が米軍廃棄物が入った袋を持ち、ゲート前で「あなたたちのゴミです。引き取ってください。そしたら私はここを動きます」などと米兵らに訴える姿があった。映像の音声は終始、法廷に流された。被告の声の合間に、米兵と思われる複数の男性の笑い声が何度も起きた。