公務員ランナー藤原が大会新記録で優勝 得意の上り坂で先頭に 沖縄100Kウルトラマラソン


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100キロの部、大会記録を更新する7時間12分33秒で優勝に輝いた藤原拓=18日午後、与那原町東浜の与那古浜公園(金城実倫撮影)

 東京都庁職員の36歳公務員ランナー藤原拓が、初出場のレースで大会新記録をたたき出し堂々のゴールを果たした。得意の上り坂でトップに躍り出て、約65キロから一人旅を続けた。2位に30分以上の差をつけてぶっちぎりでフィニッシュ。「力が抜けた」と直後に倒れ込んだが、顔には充実感がにじんでいた。

 県外出身者でも寒さを感じる大会となったが、走りながら体を温めた。2017年大会優勝の木畑貴行(和歌山)とレースを引っ張り、約35キロ地点の上り坂で勝負を仕掛けた。

 40キロ手前の歩道で、木に足を引っかけて転んだが、逆に「吹っ切れた」と走りに集中。それでも終盤のアップダウンや向かい風に体力を削られた。ゴール後は「きつかったが、何とか粘りきった」と振り返った。

 ウルトラマラソンを最初に挑戦したのは10年前。「きつすぎて二度とやらない」と思ったが、フルマラソンのタイムが好調だったことで、昨年から挑戦し直した。自己ベストの6時間48分台には届かなかったが、次戦の大きな弾みになった様子。来年は「フルマラソンに加え、ウルトラマラソンにも1、2回は挑戦したい」と意気込んだ。
 (金良孝矢)


 第5回沖縄100Kウルトラマラソン(同マラソン実行委員会主催、琉球新報社共催)が18日、与那原町の与那古浜公園を主会場に3年ぶりに開催された。

 100キロ男子の部は、初出場の藤原拓(東京)が大会新の7時間12分33秒を樹立してゴールした。同女子は初出場の尾藤朋美(同)が9時間8分11秒で頂点に立った。(27面に関連)

 50キロ男子は原口伸一(宮崎)が3時間55分5秒で栄冠に輝いた。同女子は中島麻貴恵(千葉)が4時間7分55秒で1位。22.5キロの部(ニライカナイラン&ウォーク)男子は土屋正幸(新潟)が1時間45分50秒で優勝。女子は山城莉加子(那覇市)が2時間14分50秒で制した。同日は南城市糸数で最低気温が10.8度(午後4時20分)、最大風速は13.4メートル(同3時52分)で、寒空の中でのレースとなった。