米軍嘉手納基地周辺、騒音100デシベル超えが7地点 F22の巡回配備後、発生回数も増加


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米軍嘉手納基地(資料写真)

 沖縄県環境部は20日に開かれた県議会米軍基地関係特別委員会(照屋大河委員長)で、老朽化に伴い退役する米空軍嘉手納基地のF15戦闘機に代わってF22Aラプターステルス戦闘機が11月に嘉手納基地に巡回配備されて以降、基地周辺の騒音が悪化していると明らかにした。F22の訓練が始まった11月9日以降の2週間で、最大騒音レベルが100デシベルを超えた場所は7地点あり、同8日以前の2週間の1地点から大幅に増加した。新垣光栄氏(おきなわ南風)の質問に答えた。

 調査はF22が配備された11月8日までの2週間と、訓練を開始した同9日以降の2週間の騒音を比較した。

 最大騒音レベルが最も高かった北谷町の砂辺局は0・7デシベル増の109・6デシベル、沖縄市の山内局では16・1デシベル増の101・4デシベルに悪化した。

 騒音指標のLden(エルデン、時間帯補正等価騒音レベル)も13地点で悪化。北谷町の北玉局ではLdenの値が配備前に比べて7・7デシベル増の50・4デシベルとなるなど13地点で悪化。もともと騒音レベルが高い砂辺局は0・5デシベル増の65・6デシベルとなった。

 1日当たりの平均騒音発生回数は11地点で増加した。騒音の大きさ、回数ともに増えた形だ。

 渡口輝環境保全課長は「F22戦闘機の配備に伴う騒音が嘉手納飛行場周辺の生活環境に大きな影響を与えている」と、騒音の悪化に強い警戒感を示した。県の古堅圭一基地対策課長は「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会」(三連協)とも連携し対応を検討する考えを示した。

(知念征尚)