駅伝、一つでも上へ奮起誓う 男女全国高校大会25日に号砲


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 駅伝の男子第73回・女子第34回全国高校大会が25日、たけびしスタジアム京都を発着点に行われる。男子(7区間、42.195キロ)は午後0時半、女子(5区間、21.0975キロ)は午前10時20分にそれぞれ雨天決行でスタートする。男女共に北山高校駅伝部が県代表として出場し、男子は4年連続11度目、女子は2年連続6度目の挑戦となる。男子はどの選手も全国の舞台は初めての経験となる。1、2年生のみで出場する女子は、一つでも上の順位を目指し奮起を誓う。(大城三太)

4年連続11度目の出場となる男子北山(提供)
2年連続6度目の出場となる女子北山(提供)

<北山(男子)>自然体で目指す30位台

 男子北山は昨年、県勢最高位となる27位の結果を残した。今年は、どの選手も全国で実際に走るのは初めてとなる。大城昭子監督は「気温8度前後の寒さと全国での経験値不足は不安材料でもある」と話した上で「最低でも30位台は目指したい」と語る。

 先輩たちの勇姿を目に焼き付けて今大会に挑む現3年生らに気負いはない。主将の名嘉眞亜蓮は「きつい時ほど一人一人に声掛けをして雰囲づくりを意識してきた」とチームを束ねる。「練習の走りを本番でも出せれば、おのずと結果につながるはずだ」とチームとして自然体で挑む。

 期待は1区の前原颯斗。12月の日体大記録会で5000メートルを走り、先輩の上原琉翔に次ぐ県勢歴代2位の記録をたたき出した。大城監督は「スピードもあり、長い距離もいける。1区は上りになるが、夏にその練習も積み重ねてきた」と信頼を寄せる。前原は「集団で走るのが得意で、駆け引きしながら流れに乗ることができる」と対人で闘志を燃やすタイプだ。

 昨年からひざに故障を抱えているが、湧川辰哉もタイムを伸ばしている。金武凌世は「悔いのないように走り、たすきをつないでいきたい」と決意を込めた。

<北山(女子)>挑戦者の気持ち前面に

 1、2年生チームの女子北山は、挑戦者の気持ちで大会に臨む。大城昭子監督は「来年、再来年を見据え、各選手が経験を積む大会になる」と選手たちの背中を押す。

 親川杏花、生一風花は1年生ながら3000メートルの自己記録が9分台でチームをけん引する。「トラックが得意な親川は3000メートルが速い、ロードに強い生一は距離が長いほど記録が伸びる」(大城監督)。中学で全国経験もあるエース級の2人が北山に来たことで周りの選手も大きな刺激を受けている。

 2年生は仲村奈穂、本村琴美、城間風華の3人。仲村、本村は昨年も走った。その時よりも大幅にタイムを縮め、きっちり成長の足跡を残して全国へ挑む。

 本村は宮古の多良間島から駅伝をやるために北山進学を決めた。昨年はけがに泣かされたが、今年は練習メニューをしっかりこなしてきた。

 1区は主将の仲村が走る予定。「昨年はアンカー5区を任されたが47位だった。力を出し切ったが全国とのレベルの差を感じ、悔しかった」。その思いを忘れず1年間練習を積み重ねてきた。「47位から一つでも順位を上げたい」とチーム北山の力走を誓った。