正月に向け、沖縄県産花卉(かき)の出荷が最盛期を迎えている。電照菊などの「太陽の花」ブランドを出荷する県花卉園芸農業協同組合(前川亮一組合長)は24日、那覇空港貨物ターミナルで出荷式を開き、ANAカーゴの臨時便で4千ケース(80万本)を成田空港へ運んだ。
年末に向けた今年の生産は、台風の影響もなく良好な気象条件で栽培した。11月からの大雨、曇天、日照不足などはあったものの、現在は品質も回復し良い生育、作柄となった。輸送された花卉は、東北から関東近郊に出荷される。
新たな取り組みとして、小菊の長さを従来の規格より5センチ短い、草丈70センチにした。燃料などの価格が高騰する中で、輸送コストの軽減や購入者のゴミ処理代削減を目的とした。
12月の出荷数量はキク類が前年比9割の14万3千ケース、その他1万ケースで合計15万3千ケースを予定している。前年と比較し、出荷量は減少するものの、単価を上げたため、出荷金額は前年と同様に12・1億円ほどを見込んでいる。
前川組合長は「色とりどりの沖縄の花で家族とだんらんして、年末年始を迎えてほしい」と話した。
(與那覇智早)