男子・豊見城、反撃届かず 宇都宮工に62ー73 走力で対抗粘り強く バスケ・ウインターカップ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
豊見城―宇都宮工 2回戦第2クオーター、ゴール下へ果敢にアタックし得点を奪う豊見城の松田悠之介=25日、東京体育館(謝花史哲撮影)

 バスケットボールの全国高校選手権第3日は25日、東京体育館などで行われ、2回戦に臨んだ男子の豊見城は62―73で宇都宮工(栃木)に惜しくも敗れた。第1クオーター(Q)に12点を先行され、その後は一進一退の攻防で食い下がったが、最初で許したリードを縮められなかった。初戦を迎えた高校総体王者の福岡第一が市船橋(千葉)に99―62で快勝した。県出身の宮平健太郎(玉城中出)は9得点、崎濱秀斗(北中城小―西福岡中出)は1得点を挙げた。総体準優勝の開志国際(新潟)は2大会ぶりの頂点を目指した仙台大明成(宮城)を82―65で下した。平良宗龍(金城中出)は11得点し勝利に貢献した。前回優勝の福岡大大濠は福島南に116―58で大勝した。

 2年前の先輩たちと同じ無念の2回戦敗退に終わった。豊見城は高さで譲っても鍛えてきた走力で対抗し、40分間粘り強く戦い抜いた。勝利には届かなかったが、角田俊成監督は「頼もしく戦ってくれた」と最後まで諦めなかった選手たちをたたえた。

 高さのミスマッチを突こうとする相手に前掛かりの激しい守備で好きにさせなかった。しかし第1クオーター(Q)からファウルがかさみ、後半にかけて重くのしかかる。第4Q2分過ぎに、エースで主将の松田悠之介がファイル五つとなりベンチに下がった。

 3点弾にミドルシュート、アリウープなど多彩なプレーを次々と決めた松田。引き離されては連続得点の起点となり何度も10点差に詰め寄る流れをつくった。コート内で声を張り、チームを鼓舞し続けたが「審判に適応させることができなかった」。厳しいファウル判定と途中離脱の悔しさで涙がこみ上げてしまった。

 しかし支柱を欠いてもチームは前を向き続け崩れる様子を見せなかった。松田もすぐに切り替えベンチから声援を送り続けた。「悔いの残る終わり方だったけど、豊見城の強さを見せられた部分はあったと思う」。ファウルトラブルに苦しむ難しい試合になったが、結束力を発揮したチームの底力を誇った。
 (謝花史哲)


名城 体張り攻守支える

 

 3年の名城健生がチーム最多の21得点で気を吐いた。チーム内では長身だが、さらに6センチ高い192センチの選手にマッチアップ。粘り強い守りでチームを支え、攻撃ではインサイドプレーヤーながら3点弾を三つ沈めてもり立てた。

 1回戦はインサイドで強さを発揮して勝利に貢献。この日も序盤からゴール下で我慢強くボールに食らいついた。

 第4Q途中、エースで主将の松田悠之介がファウル五つで退場に。「ここは自分が取りに行く」と奮起した。スチールから2得点し、続けて3点弾を決めて再び点差を縮めた。しかし10点差を詰められず力及ばなかった。「厳しい時間帯はあったが、流れをつくることはできた」と力を出し切った。
 (謝花史哲)


▽男子2回戦

宇都宮工(栃木)
73―62(22―10,18―19,16―11,17―22)
豊見城