夜間中学設置基準「弾力的な運用も可能」 文科省、デニー沖縄県知事の要請に説明


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内閣府の岡田直樹沖縄担当相との面談を終え、取材に応じる玉城デニー知事=26日、内閣府

 【東京】玉城デニー知事は26日、文部科学省を訪れて、伯井美徳文部科学審議官と面談し、珊瑚(さんご)舎スコーレ高等部を運営する学校法人雙星舎(そうせいしゃ)による私立夜間中学校の設置に向け、設置基準を緩和するよう要請した。玉城知事によると、伯井審議官は夜間中学校の県内への設置に前向きな考えを示し、「(基準を緩和しなくとも)弾力的な運用も可能だ」と説明した。

 玉城知事は雙星舎(そうせいしゃ)による認可申請については「私学審議会から認められないとの見解が示され、そう返答した」とした上で「どうしても必要なので設置基準の緩和について弾力的に運用を認めるよう要請した」と説明した。

 伯井審議官は中学校設置基準にはただし書きがあり、地域の実情など特別な事情があり、かつ教育上支障がない場合は柔軟に運用できると説明した。私立夜間中学設置について「初めてのケースで、注目をしている。県にも文科省にも有意義な取り組み」と述べ、今後、全国の夜間中学の事例など文科省が持っている情報を提供する考えを示したという。

 玉城知事は26日、内閣府で岡田直樹沖縄担当相とも面談し、沖縄関係予算案の取りまとめや税制措置延長について感謝を伝えた。電力料金の高騰についても年明けに改めて対応を要請する意向も伝えた。 (明真南斗)