【八重瀬】八重瀬町の長毛公民館でクリスマスイブの24日、ピアノとアコーディオンの手作りライブが初開催され、イブを祝う旋律が夕刻の長毛に響き渡った。8月に町内の女性から匿名で公民館にグランドピアノの寄贈があり、仲宗根朝吉区長が区民らにお披露目しようと企画。演奏は知人らに依頼した。駆けつけた約20人の聴衆は音に合わせて手拍子しながら口ずさむなどライブを満喫。「最高のクリスマス」との声も聞かれた。
区長からの依頼を受けた南風原町のマール音楽教室(村松弘子代表)に通う小中学生6人がピアノを演奏した。生徒は曲ごとに交代しながら「あわてんぼうのサンタクロース」など軽やかな曲から、ショパンの「ノクターン」などクラシックまで幅広く披露した。
町後原の黒澤慎一さん(73)はアコーディオンで「きよしこの夜」や「上を向いて歩こう」などを奏でた。仲宗根区長もギターで共演した。会場からはリクエストが次々に寄せられ盛り上がった。仲宗根区長は辺野古新基地建設反対の運動でテント前で歌われる曲なども披露し、平和の大切さも伝えた。
最前列で聴いていた具志頭中1年の生徒は「すてきなクリスマスになった」とはにかんだ。サンタにはプレゼントとして「金属探知機」を頼んでいるという。
終始大きな声で口ずさんでいた斎藤光枝さん(73)は「大人にも子どもにも最高なイブになった」と堪能した様子だった。
仲宗根区長は「音楽は人と人を結び付ける。戦争のない世の中をつくるためにみんなでつながっていきたい」と語った。
(照屋大哲)