今年10月に開催された全日本通信珠算競技大会(全国珠算教育連盟主催)の小学校4年生以下の部と小学校(5・6年)の部で、県勢が団体・個人ともに日本一に輝く快挙を成し遂げた。同一の都道府県勢が小学校2部門の個人・団体を制するのは全国初。児童8人と全国珠算教育連盟県支部関係者が27日、県教育庁に半嶺満教育長を訪ね結果を報告した。
日本一に輝いたのは、団体総合競技の小学校の部で白川小5年の新里飛宙(ひそら)さん、比嘉良綺(りき)さん、池原蒼哉さん。4年生以下の部で、港川小3年の宮里優成さん、2年の石塚楓哉(ふうや)さん、1年の石塚樹さん。個人総合競技の小学校の部で沢岻小5年の本永理来さん、4年生以下の部で宜野湾小4年の照屋太晴(たいせい)さん。
大会は1956年から開催されている。同日、同時刻に全国一斉で行われ、例年参加者は約1万人に上る。県内からは6歳から26歳の692人が出場した。
小学1年頃からそろばんを始めた本永さんは、浦添市内の自宅からうるま市の珠算教室に通う。平日はオンラインで1時間半、週末は3~4時間を練習に充てる。
本番は4種目で全問正解し2千点の満点を獲得。決勝問題に臨み、見事1位を勝ち取った。「日々の厳しい練習が日本一につながった。来年は連覇を目指したい」と話した。
県内児童生徒は年7度の大会で競い合い、指導者も講習会などで指導力を磨く。
全国珠算教育連盟県支部の新垣光彦支部長は、県勢の強みに「先人が築いてきた熱心な指導」を挙げ「子どもたちも常に学習し、競い合える仲間がいる」と語った。
半嶺教育長は「皆さんの努力や指導する先生、保護者の励ましの結果だ。全国一の自信を持って、これからも頑張ってほしい」と激励した。
(吉田早希)