歌人・恩納ナビ―が詠んだ「恩納節」奉納 琉歌の里発信へ演奏会 沖縄・恩納


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恩納村文化協会会員による奉納演奏「つらね」=10日、恩納公民館体育館

 【恩納】恩納公民館で10日、「恩納節」の第1回奉納演奏会が開催された。沖縄県恩納村文化協会30周年記念行事として「琉歌の里へ響け恩納節」と副題をつけ、歌人の恩納ナビーや吉屋チルーを輩出した琉歌の里としての村への認識を村内外に広めようとするもの。当初会場は恩納番所跡を予定していだが、天候不順のため変更した。

 1部では山内久江さんの司会で、西君子さんの開会あいさつに続き、名城一幸さんらによる古典音楽斉唱「かぎやで風・御縁節・揚作田」で幕開け。

 主催者で文化協会の池宮城秀光会長が「恩納節と恩納ナビーを後世に引き継いでいく」とあいさつし、長浜善巳村長が祝辞で「村民が伝統文化の豊かさを誇りとし、村も美しい自然環境と併せて生かし、村経済発展につなげる」と話した。大城典保恩納区長あいさつと続き、奉納演奏会実行委員長の長嶺八重子さんが開催までの経緯を説明した。

 奉納演奏では演奏のリズムに乗せて歌う「つらね」で恩納ナビーが詠んだ三首からなる恩納節を奉納した。(1)恩納松下に 禁止の碑のたちゆす 恋しのぶまでの禁止やないさめ(2)波の声も止まれ 風の声も止まれ 首里天加那志 美御機拝ま(3)恩納嶽あがた 里が生まり島 森もおしのけて こがたなさな。奉納演舞では恩納区伝統芸能保存会によるかぎやで風、金武節、恩納節が披露された。

 2部では文化協会による琉球舞踊のプログラムでかわいい子どもたちの「浜ぬアーマン小」に始まり「恩納口説・黒島口説」まで琉球舞踊を堪能した。

(小山猛三郎通信員)