世代、党派を超えて戦争NO 命どぅ宝の会、全県組織向け議論


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軍事化への危機感を共有する参加者ら=27日、那覇市松尾の八汐荘

 安保関連3文書の閣議決定とミサイル配備などで、沖縄が軍事対立の最前線となる懸念が高まる中、「ノーモア沖縄戦命どぅ宝の会」は12月27日、戦争に反対する全県組織の立ち上げに向けた第2回準備会合を那覇市松尾の八汐荘で開いた。約50人が集まり、活動の方向性などについて意見交換をした。

 ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会の清水早子共同代表は「宮古では岸田政権の軍事開発が具体的になってきている。危機感を持っている」と話した。宮古島では年明けに自民党議員が下地島空港を視察する予定。軍事利用が懸念されるほか、3月には自衛隊が有事に備えた軍事訓練を実施する。

 「辺野古」県民投票の会元代表の元山仁士郎さんは、若い世代を含めて活動を広げるために、沖縄が目指す方向性を打ち出す必要があるとした。「これをやれば(戦争を)止められるんじゃないかというゴールを見せられたら多くの人が参加してくれるのではないか」と話した。

 他にも参加者から「戦争をすべきでないという考えの人はたくさんいる。保守系の人も巻き込む努力をしないと、県民同士考えがぶつかり合う」など思想信条に関わらない活動が必要などの意見が出た。
 (中村優希)