【名護】ウマと呼ばれるアダンの丸太にまたがり、子宝を願って痛みに耐えながら集落を練り歩く名護市久志区の伝統行事・ドウドイが3日、同区内で3年ぶりに開かれた。集まった区民らは健康や子孫繁栄を願い、約300メートルを手拍子とともに歩いた。
今年は区内に住む公務員の男性(42)が挑戦。ひもで十字に結ばれた直径約10センチの丸太にまたがると、険しい表情が一層引き締まる。じっとこらえるような表情で公民館まで約10分間の練り歩きを達成すると、担いでくれた3人の先輩と肩を抱き合った。既に4人の子がいるが「もしかしたら次の子が生まれるかもしれない」と話した。
これに先立ち、区民らは7カ所の拝所でカーウガミ(川・井泉拝み)を済ませた。ドウドイは新型コロナの影響で昨年まで中止していた。棚原憲栄区長は「先輩たちが守ってきた大切な年明けの行事を継続していきたい」と話した。(増田健太)