箱根駅伝、北山高出身の上原が鮮烈デビュー 国学院大、1人抜き3位に「楽しみという気持ちでスタート切れた」


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平塚中継所付近で力走する国学院大7区の上原琉翔(代表撮影)

 夢の箱根駅伝に1年で出場した国学院大の上原琉翔(北山高出)が鮮烈デビューを飾った。公式戦で初めてハーフ以上の距離を踏んだが、4位でたすきをもらうと快足を飛ばし、1人抜いて3位に順位を上げた。1時間3分21秒で区間6位に入り「緊張もあったけど楽しみという気持ちでスタートを切れた。3位で渡せたのは上出来だったかなと思う」と会心のレースだった。

 2021年の全国高校駅伝で県勢男子過去最高位の27位に入った北山高をエースとして引っ張った。当時スピードには自信があったが、本番の1区10キロでは20位台と不本意な結果に悔しさがいっぱいだった。「いい経験だった」と大学に進み、練習で誰よりも距離を走ることを心掛けた。

 足首の違和感で昨年10月の出雲全日本選抜は選考から漏れ、同11月の全日本も出走には至らなかったが、今回の箱根は実力で復路7区をつかみ取り、3大駅伝初出走につなげた。

 レースは期待に応え、約40秒差をつけられていた3位の早大に8キロ地点で追い付き、並走から残り4キロで持ち味のスピードを生かして抜き去った。「来年は強い先輩たちが抜ける。その穴を埋められるようにしたい。往路でエース級と戦えるようにしたい」。チームの柱として優勝を目指す気概を強くし、さらなる成長を誓った。
 (謝花史哲)