平良孝七展の写真撤去、沖縄県に説明を要求 「修正を求める会」


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文書で説明を申し入れる「平良孝七展の修正を求める会」の小橋川共男さん(左から2人目)ら=10日、県庁

 沖縄県立博物館・美術館で開催中の平良孝七展で一部の展示パネルに「人権上の問題がある」と指摘を受け、同館が展示物3点を取り下げたことに対し「平良孝七展の修正を求める会」は10日、県に文書で説明を求めた。撤去を求めていた複写パネル2枚だけでなく、平良の写真集「カンカラ三線」からの写真1点も撤去されたことについて、故・平良さんの妻の芳子さん(76)に許可を得ていないことなどを挙げて「重大な問題がある」としている。

 同会は玉城デニー知事宛ての文書で、複写パネルと「カンカラ三線」の写真を「同様に扱ったことは重大な誤りだ」と指摘。12日までに回答するよう求めている。

 同館が取り下げたのはキャプションに「売春婦」「混血児」などとあり、被写体の顔が判別できる写真が複写されたパネル2枚と、タイトルに「混血児」という言葉があった写真1枚。パネルや写真を取り下げた場所に「人々が生まれながらにして尊重されるべき権利が危ういものとなる恐れがあった」などと説明文を加えている。
 (宮城隆尋)