「小禄クンジー」の藍色を外壁の一部に 消防施設も併設した那覇市役所の新支所が完成


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新庁舎の前でテープカットをする小禄地区自治会連合会の上原博会長(左から2人目)と知念覚市長(中央)ら

 【那覇】那覇市小禄支所と那覇市消防局の西消防署小禄南出張所が入所する複合施設が市宇栄原の旧小禄支所跡地に完成し、7日に落成式が開かれた。旧小禄支所は老朽化が進んでいたため建て替えられた。新たに小禄南出張所が設置され、市内の防災力強化が期待される。出張所は2月1日に開所する予定。

 複合施設の敷地面積は約1825平方メートル、延べ床面積は約1611平方メートル(うち消防は約554平方メートル)の鉄筋コンクリート造り3階建て。外壁の一部に小禄地域の藍染め織物「小禄(うるく)クンジー」を表現した藍色を取り入れた。

木製品を多用し、木のぬくもりが感じられる小禄支所の受付窓口=7日、那覇市宇栄原の那覇市小禄支所

 支所内には授乳室やバリアフリー対応のトイレ、屋根付きの駐車スペースを整備した。入り口横の展示スペースで小禄クンジーや地域の歴史を紹介する。住民らが利用できる会議室もあり、地域の拠点としても活用が可能となる。

 併設された小禄南出張所には小型ポンプ車2台を配備した。狭い道路が多い小禄南地区に適しており、1台は緊急時などの非常用。2025年をめどに救急隊も配備したいとしている。

 落成式で知念覚市長は「協働によるまちづくりの活動拠点として、防火・防災拠点として地域に根ざすことを願う」とあいさつした。

 小禄地区自治会連合会の上原博会長は「『小禄同村(うるくどぅーむら)(小禄は一つの村)、わったーうるくんちゅ』を合言葉に、小禄支所を拠点に地域を盛り上げていきたい」と述べた。
 (比嘉璃子)