沖縄にインフルエンザ流行警報 3年4カ月ぶり 10代以下で拡大、23校で学級閉鎖


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 沖縄県は19日、2023年第2週(1月9~15日)のインフルエンザ定点報告が33.23人となったとして、流行警報を発令した。警報は3年4カ月ぶり。県は第1週(同2~8日)の18.43人で流行注意報を発令していたが、前週比で1.8倍に増加するなど感染拡大が加速している。

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 県ワクチン・検査推進課によるとインフルエンザは例年、1~2月に流行のピークを迎える。県内では新型コロナウイルスとの同時流行が続いているため、県は県民に感染予防を呼び掛けている。

 インフルエンザは定点当たり10人以上で流行注意報、30人以上で流行警報となる。第2週では県内の定点医療機関56カ所で1861人が報告された。県内では定点医療機関以外の発熱外来も混雑している。県の担当者は「定点報告の上昇幅に鈍化がみられないため、さらなる拡大も懸念される」と述べた。

 年齢別報告数では5~9歳が497人と最多で、続いて10~14歳が359人、1~4歳が335人と続く。保育園や幼稚園、学校など集団で生活する10代以下で広がっており、県教育委員会によると16~19日で23校の公立小中高校と特別支援学校で計28学級で学級閉鎖があった。

 保健所別の定点報告では多い順に中部45.33人、八重山39.33人、那覇市29.67人、南部27.57人、北部26.00人、宮古13.75人だった。医療機関が少ない離島では定点医療機関に受診が集中する傾向があるため、数値が上がりやすいという。

 インフルエンザの型別割合ではA型96.4%、B型が0.1%だった。
(嘉陽拓也)

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